Alice｜ecilA

　――黄金色の昼下がり、其の日は記録的な大嵐だッたンだッて先生が教えてくれた。あの時は"其れは其れはきっとロビンソンはボート漕ぎの天才だったのだろうな"だ何て茶化したものだが、記録違いでも記憶違いでも無けりゃア彼は、本当に、狭い小部屋から川上のボートへと足を運ぶ事が出来たのかもしれねェな。――耳を傾ける。其処には煩わしい雨音では無くて和やかな水音、くすくすと云う少女の笑い声。瞳を閉じる。其処には闇色の大嵐では無くて黄金色の昼下がり、傍らには３人の少女其して友人。


……彼奴が夢から醒めた時にも傍らに少女と友人は居たンだろうか。
永年の無限。三年の夢幻。一二三歩でワルツ。零から音楽が生まれた奇跡に唯々、Merci．
（ありがとうございました！）