甚振り尽くせりの大サービス
「確かに在るな。
日光を遮る為の帽子も、人目を忍ぶ為の帽子も、
自分を偽る為の帽子も、予定を貼る為の帽子も。
或いは其れしか無い。だって此処は帽子屋だから。」
「つー訳で、
ンな事も察しねェで"帽子在りますか"とか聞いてくる冷やかしは帰って下さァい。」
「接客態度が悪いってレベルじゃねーですよ髭。
メアリは一応客です。最早サクラです。商売する気在りますか。」
「無ェよ。少なくとも俺の芸術を理解しねェ奴相手にはな!」
「其れでは誰も買えなくなりますし此ではもともと誰も買いませんよ。
だって此何処に"帽子の要素"が或るのですか。
いや、帽子ですか此、帽子、在りますか?」
「う、るせェなァもう!
…くそ。致し方無ェ。売ってやるよ俺の"帽子"を!さッさと選んでとッとと帰れ!」
「物凄く気に障りますけれどメアリは堪え忍ぶ事にします。
では此を下さい。」
「へェ、まァ御前にしては視る目ェ或るんじゃねェの。」
「(一番マシなのを選んだだけなのですが。)」
「で。 温めますか。」
「は?」
「…俺に同じ事二度云わせンじゃねェ。温めるかッて聞いてンだよ。
―――おッと人肌で、とか胸糞悪ィ勘違いすンじゃねェぞ?
帽子に熱々の紅茶注いで温めるッて云う寒い日のみの出血大サービスだ。
浸水の心配は御無用。俺の帽子は耐水だからな。ンで。温めますか?」
「すいません矢張り要りませんそしてさようなら。」
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